Duet3をざっくりと理解する

Duet3D社の製品には非常に詳しい公式ドキュメントが用意されています。

ほぼ全ての情報はこのドキュメントのどこかに書かれています。所謂バイブルです。
しかし如何せん情報量が多すぎるのと、最初は用語が分からないので自分は全体像を把握するのに苦労しました。
この記事では自分が紛らわしいと思ったり、大事だと思うけどどこに書いてあるのかよくわからない情報をまとめてあります。

目次

ドキュメント内で出てくる用語

Duet3D

会社名です。住所はイギリス。
日本の正規販売代理店はAvalontech株式会社とSUGAシステム(リンク切れで詳細不明)の2社です。

Duet3

Duet3D社の出している制御基板DuetシリーズがDuet→Duet2→Duet3と進化して最新のものがDuet3シリーズです。紛らわしい。
ハイスペックなDuet 3 Main Board 6HCとコンパクトなDuet 3 Mini 5+を中心にいくつかの製品群でDuet3ファミリーとなっています。

RepRapFirmware

Duet3D社の制御基板に使われているファームウェア(基板を動かすために内臓されているソフトウェア)です。自分のコピーを作れる3Dプリンタプロジェクト「Reprapプロジェクト」から派生してきたと思われます。3Dプリンタ向けの機能も多いですがCNCモードもあり、CNCフライス、レーザー加工機、プロッター、プラズマカッターなどGコードで動くものはだいたい作れるようになっています。

DuetWebControl(DWC)

ブラウザ上(GoogleChromeやMicrosoftEdgeやsafari)で基板にアクセスし、モーターを動かしたりコマンドを実行したり加工開始することができる機能です。マシンが完成したらこのDuetWebControlから操作することになります。

SBC(シングルボードコンピューター)

Raspberry Piなどのことです。通常必要ありません
Duet 3 Main Board 6HCの機能としてRaspberry Piと接続することでWifi化したり、
一部の計算をRaspberry Pi側にやらせることができます。
公式ドキュメント内でよく「SBCの場合」「SBCのセットアップ」と説明が分岐しますが、基板単体で使用する場合は無視して構いません。

Raspberry Piを使わない通常の使い方のことは区別してstandaloneと書かれる場合があります。

Duet3の設定の仕方

  • X軸を基板のどのモータードライバに割り当てるのか
  • マシンの早送り速度(最高速度)はいくらにするのか
  • 1mm動かすのにステッピングモーターをどれくらい回すのか
  • などなど。。。

の設定は全て基板に刺さっているSDカードの中のconfig.gというテキストファイルに書かれています。
一度設定が完了し、DuetWebControlにアクセスできるようになれば画面上で簡単に編集ができるようになります。↓こんな感じ。


DuetWebControlにアクセスするための設定だけ、SDカードをカードリーダーに移してPCなどで編集する必要があります。メモ帳で編集ができます。

M552がネットワークの設定、M569がモーターの回転方向の設定….と色々あり
設定できる項目はM1~M999と途方もない数の設定ができます
全部の設定を把握するのは無理なので、一旦マシンを動かす用に私が使っている設定ファイルを配布しています。

DuetWebControl画面上の一部ボタンについて

画面の左の方にHOME ALLHOME Xといったボタンがあります。これらはSDカード内のhomeall.ghomex.gといったGコードで動きを指示したNCデータが実行されます。
新品のDuet3には入っていないので自分で書くか配布しているものをSDカード内に入れておく必要があります。

同じように自分で書いたGコードをマクロに登録(SDカード内のmacroフォルダに入れる)しておいて使うこともできます。

配布している設定ファイルについて

私が作っているマシン用に設定ファイルを配布しています。
唯一SDカードに記録しないWifi関係の設定以外の基本設定は入れているつもりです。
配布している設定ファイルを使って発生した事故等の責任は一切取りません。使用するかの判断を含めて自己責任でお願いします。

C-BeamMachine剛 サンプルsysファイル

・配線のマッピングは下図のようになっています。io1が空いているのはio1にしか付けれないオプションがあるのでそれ用に空けています。
・M552(ネットワーク設定)はIPアドレス自動取得になっています。接続方法に応じて書き換えてください。
・推奨設定というわけでもないので自由に書き換えて使ってください。

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